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生地ブランド紹介: 葛利毛織・DOMINX

スーツ


 

ZegnaにDOMEUIR・Harisons・・・スーツカレッジでお仕立ていただける名だたるブランドの生地は、スーツの本場イギリス産・イタリア産のものがよく知られていますね。

 

しかし、我が国日本にも世界に名をとどろかす名門スーツ生地ブランドがある事をご存知でしょうか??

 

愛知県一宮市、創業100年を超える老舗「葛利毛織工業株式会社」で作られる生地「DOMINX」は、伝統ある日本の古き良き織物生地。今回は、世界の有名ブランドからも信頼を寄せられ続ける、国産の葛利毛織についてご紹介していきます!

 

 

葛利毛織とは

 

木曽三川の豊かで清らかな流れと、毛織物の有数の産地イギリスに気候・風土が似ていた尾州は、明治時代から織物が主要産業としてさかんに行われてきました。現在でも日本国内の毛織物トップシェアを誇り、60%を占めています。

 

一宮市の毛織物の評判が日本中で知られるようになり始めた大正元年に創業した葛利毛織工業は、現役で稼働しているのは世界でわずか数台と言われるドイツ製の「ションヘル」を今もなお、80年以上にわたって使い続けています。

 

ションヘルは手織りの感覚に近く、非常にゆっくりとしたスピードで丁寧に織り上げることが特徴です。最新鋭の織機と比較して、ひとつの生地を織り上げるのに膨大な時間がかかり生産効率も決していいとは言えないものですが、その分とても丁寧に織り上げていきます。

 

手間と時間をかけてじっくりと織り上げる分、他の生地とは一線を画す美しい色使いと鮮やかな柄が魅力。銀座テーラーなど日本の高級スーツブランドだけにとどまらず、ポール・スミスやバーバリー・アクアスキュータムなど世界中の錚々たるスーツブランドからも絶大な信頼を寄せられています。

 

 

ジョンヘルが生み出す伝統の品質

 

ジョンヘルの最新の織機にはない旧式ならではの特徴が、葛利毛織の魅力を生み出しています。糸の巻替えに約2日・織る糸を機械にセットしていくだけでも約3日と、通常の3倍もの時間をかけてゆっくりと丁寧に生地を織り上げていきます。時間と手間をかけた生地は肌触りがよく、独特のハリとコシがある見た目にも上質なものに。

 

 24枚の綜絖

 

「綜絖(そうこう)」とは、生地を織るときの縦糸の動きを司る部分。昔話で見るような、あのガシャンガシャンと上下に動く織機です。

 

一般的な織物工場の生産過程では、この綜絖はほとんど16本のみを使用しているようですが、葛利毛織では24枚の綜絖を利用。24枚を正常に稼働させ操業している工場は現在ではごくまれだそう。

 

24枚すべてを稼働させることでジョンヘルの良さを最大限に引き出し、他にはできない複雑で美しい模様を創り出すことができるのです。

 

 

 丁寧な織り

 

旧式ならではのもうひとつの良さは、そのスロースピードから生み出される丁寧さ。カシミヤのような細く高級な素材も、その特性を損なうことなく丁寧に生地として織り上げることができます。

 

ひとつの織機を長く使い込むことによって機械と糸の接触面が滑らかになり、繊細な糸をかけても傷つくことなく、美しく織り上げることが可能になるそう。部品を新しく交換したりすると、表面が荒く糸を傷つけてしまうことがあり、繊細な糸を織れるようになるまで数年かかってしまうこともあるとか。

 

旧式のジョンヘルにこだわり続ける理由はこういったこだわりもあるのです。

 

 

守るべき「時代遅れ」

 

冒頭でもお話しましたが、ジョンヘルのような超低速織機を現役で稼働させているところはごくごくわずか。大量生産や高速生産が求められ続けている現代では当然のことかもしれません。

 

しかしその「時代遅れ」が高品質なスーツ生地を生み、世界中から愛されるモノを創り出しています。他には絶対に出せない繊細な技術と伝統はこれからどんなに時代が進歩しようとも、指示され信頼を得続けていくことでしょう。

 

伝統を守るだけでなく、新しいチェレンジも絶えず続けています。

 

「繊維の宝石」とも呼ばれる超極細毛の貴重な高級素材、アンデス産の「ビキューナ」を使用した高級プレミアムジャケットを発表した際は、数十万円と高額だったにもかかわらず即完売。わずか1/100mmの超極細毛を織り上げることができる葛利毛織だからこそできた試みでしょう。

 

デザイン・生地制作から仕立てまでをすべて国内で行う純度100%のメイドインジャパン製品の制作も企画しているそう。

 

伝統を守り、日本のモノづくりを支える技術と職人の魂がここにはあります。

 

 

まとめ

 

たしかな技術で愚直にコツコツと自分たちのやり方を守っていく、まさに「職人気質」なブランド。それが葛利毛織工業の「DOMINX」です。

 

イギリス産・イタリア産の伝統的な高級生地は魅力的なのも当然ですが、日本にもこういった世界に通用するスーツ生地を生産する技術力があり、それを仕立てることができるなんて、とても誇らしい気持ちになりませんか?

 

スーツカレッジでもDOMINXの生地をもちろんお取り扱いしております!

 

日本の伝統と職人さんのこだわり・モノづくりの魂が生んだ国産生地の高級感・肌触り・軽さをぜひ体感してみてくださいね!

 

 


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