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2018-05-10
スーツにはふたつの主流スタイルがあることをご存知ですか?代表的なこのふたつのスタイルにはそれぞれの特徴や特性があります。
自分にはどんなスタイルが似合うのかな?それぞれどんなメリットがあるのかな?など、オーダーする際に参考にしてほしい、両スタイルの違いについて今回はご紹介していきます!
イギリスはスーツ発祥の地。18世紀後半ごろ、特権階級のブルジョワたちの間でユニフォーム感覚でおそろいの服を着ることが流行しており、それを庶民がマネして広まっていったのが始まりだと言われています。
19世紀に入って、貴族たちの朝の散歩用のモーニングコート、乗馬用の燕尾服が開発されていきます。それらは主に屋外で着用する目的のものであったため、室内でくつろげるようにと裾をカットしたジャケットスタイルが登場。その後も歴史とともに形や用途を変え、現在のようなスーツスタイルが確立していきました。
余談ですが「背広」の語源を知っていますか?ロンドンに現在もあるスーツの仕立て屋街「サヴィル・ロウ通り」が元になったという説が最も有力です。
イギリススーツの最大の特徴は、重厚感のあるがっしりとしたシルエット。
全体のシルエット
厚めの肩パットがしっかりと入り、張りのあるスクエアショルダー。
「イングリッシュドレープ」と呼ばれるウエストを若干絞ったシルエットで胸板を強調させ、男性らしい力強さやたくましさがアピールできるようになっています。
ジャケット
長めの着丈と細身のシルエット。バックはサイドベンツで、前ボタンの位置が高いハイウエスト。袖口は比較的タイトに仕上げます。
ディティール
ジャケットのボタンが2列の「ダブル」、左右どちらかのみのポケットを上下に2つ並べた「チェンジポケット」、パンツにサスペンダー用のボタンがあることなどが特徴です。
生地
丈夫でハリのある、厚手の生地が特徴。雨の多いイギリスでは湿気に負けない厚手の生地が主流となっていたためです。
ダークグレーやネイビーにグレンチェック・ピンストライプなどスーツの基本ともいえる伝統的な色柄のものが好まれています。
ウエストシェイプ・ボタンの位置が高いのでスタイル良く見え、高身長の方にとくに良く映えます!落ち着いた、大人の男性の雰囲気を重視したいときにはクラシックなブリティッシュスタイルがおすすめ。
また日本は多湿の気候なので、イギリススーツのように厚手の生地のスーツは天候を問わずビシッと品のある着こなしができます。
イギリスで生まれた伝統的なスーツをひとつのファッション文化として高めていったイタリアンスタイルは、ミラノとナポリふたつの都市で発展していきました。
ファッションとビジネスに意識の高いナポリでは「プレタポルテ」という大量生産ながらもハイレベルの既製品として、気候が良く陽気な性格の人が多いナポリでは、独特の個性あふれる自由なデザインのファッションとして進化し、それぞれのイタリアンスタイルのスーツを確立していったのです。
柔らかくしなやかで、華やかな印象がイタリアンスタイルの特徴です。
全体のシルエット
イギリスとは逆に肩パットが薄く軽い着心地で、全体的に柔らかな印象です。ボディラインが出やすいつくりになっていて、男性の持つエレガントさやセクシーさを印象づけるような美しいシルエット。
ジャケット
ウエストシェイプ位置は比較的低く、深めのVゾーンでセクシーさをアピール。ヒップラインが協調できるよう丈はやや長め、大きめのフロントカットに仕立てられています。
ディティール
船底の意味を持つ、胸に沿ってカーブした「バルカポケット」やジャケットの袖口ボタンが開閉可能な「本切羽」は、ナポリのスーツ職人たちが自分の腕前を自慢するために作り始めたというイタリアらしい由来が。
生地
適度な弾力とツヤがあり、発色の良い生地が特徴。イタリアスーツならではの華やかなデザインや色はこの生地にもルーツがあります。
また、年中乾燥している地中海気候のイタリアは湿気を気にする必要がなく、生地がヘタってしまうスピードが緩やか。そのため、薄くて軽い生地が主流になったと言われています。
どの国のスーツと比較しても、イタリアスーツのおしゃれ度はトップクラス。スーツのおしゃれを楽しみたいときにはイタリアンスタイルが一番のおすすめです!
キマりすぎないこなれ感が日本人にも人気の理由のひとつです。柔らかくて軽く、ツヤのある印象は若々しくアクティブな印象を与えてくれます。
いかがでしたか?ブリティッシュスタイルとイタリアンスタイル、どちらがお好みでしょうか?それぞれに合ったスタイルやシーンもありますので、ご自身のお好みと合わせてオーダーのご相談を承っています!ぜひお店で生地の違いなどを体感してみてください!